歩き回る虎

なんだかんだ10年近くはてなを愛用する村人です。アニメや漫画やゲーム等のオタク系レビュー、投資日記、世の中のこと、ツイッターで書ききれないこと等を書き連ねる雑記ブログです。

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【ネタバレ感想】『名探偵ピカチュウ』というポケモンへのガチ愛に溢れた最高の映画  ※勝手に「よくある疑問とその解答」つき

   

名探偵ピカチュウ 感想 レビュー 

 5月3日は当方の誕生日なので映画『名探偵ピカチュウ』を観に行きました。予告公開時の期待度を遥かに上回る面白さで、クライマックスからエンドロールまで泣きっぱなしでした。

 

 

   

 公開当日まで日本語吹替版のおっさんピカチュウ役は伏せられていた事もあり、迷わず吹替版を観ました。

 

     良かった所 

  • モフモフした毛並みや鱗のリアルさにこだわったCGはポケモンの実在感を際立たせてくれて、ポケモンが対等の住民として人間と共存する「ライムシティ」という世界観にピッタリだったと思います。やろうと思えばアニメ寄りのCG化も出来たのでしょうが、それだとパートナーの実写人間と並び立った時に違和感を与えてしまうと思うんです。だからあのモフモフリアル動物寄りのCG造形で正解なんですよ、多分。

 

 

  • 舞台となるライムシティはポケモンバトルは違法行為』『モンスターボールは存在しない』というポケモン世界の中では特殊な設定があります。ポケモンはれっきとした街の住民であり、力づくで捕獲したり戦わせて見世物にする対象ではないからです。原作ゲームやアニメは人々とポケモンが共存して暮らす世界ですが「そんな仲の良い家族のような存在を戦わせるの?」という違和感を心のどこかで感じていた事も確か。でも前述の2設定があるので、しっくりして腑に落ちる世界観になってて好みでした。

 

  • ピカチュウ役・西島秀俊さん、その相棒役の竹内涼真さん、飯豊まりえさんのお三方は所謂芸能人枠声優ですが大変お上手だったと思います。竹内さんと飯豊さんは特撮出演経験もあり吹替もアニメ声優もこなされた方ですが、本当に慣れてらっしゃいますね~。西島さんピカチュウは、原作の大川透さんピカチュウよりも若干スマートな感じのある素敵なイケオジボイスでした。

 

  • 「父の生死を明らかにしよう」→「父を殺したのはミュウツー?」→「実はピカチュウミュウツーの手先で父を死に追いやった裏切り者だった?」→「父を襲ったのはポケモンへの洗脳や精神転移を目論む市長の手先で、ミュウツーは瀕死の父の魂をピカチュウに宿して息子に助けを求めさせた」と、序盤から衝撃のクライマックスに持っていくまでの情報の出し方が上手く、伏線やミスリードも丁寧にわかりやすく仕掛けられていて好感しました。

 

  • 「『名探偵ピカチュウ』なのに推理してないじゃないか! これじゃアクション映画だ!」と一部ミステリ勢から不満が出ているようですが、証拠集め⇒仮説組み立て⇒足を使った調査や関係者への聞き取り⇒敵の意図を推理して真相にたどり着く…とむしろ某コ○ン君や金○一よりも本来の探偵らしい探偵やってますよ! 探偵映画好き勢から言わせてもらえばおおいにアリです!

 

 

  • ミュウツーを扱う作品の中で珍しくミュウツーが悪役ではなく味方側という、それだけで制作者の愛を感じて嬉しくなります。なのでミュウツーの扱いに感動した後の、あのエンドロール後の『ミュウツーの逆襲EVO』予告は蛇足に感じてしまいました。せっかくわかり合えて味方になってくれたのにまた敵に逆戻り!?というガッカリ感。。あと言っちゃなんですが、同じポケモンのCG映画だけに予算とクオリティの差が歴然でセルフ公開処刑状態になってるの否めないです……。

 

  • しわしわピカチュウが犯罪的に可愛い!むしろあれが良い!パートナーにしたい! アニメや原作に物足りなささえ感じてしまいそうな程、あの人間臭さ全開のピカチュウにメロメロです。

 

※なんでミュウツーピカチュウに父親の魂を転移させて主人公を呼びだしたの?

 

A. 

 作中で「よくある質問」化しそうな箇所だなと思ったので、勝手に自分の解釈を載せますが、ミュウツーにとって唯一信頼できる正義感を持つ人間がハリー。本当なら今すぐにでも市長の悪事を全市民に告発して、洗脳されたポケモン達を救出してもらいたい(ミュウツーは人間と会話可能だが、その役割は同じ人間にしかできない)。しかし、ハリーの治療にはおそらく時間がかかる。ハリーの息子なら多分父親と同じで善人だろうし、父親=ピカチュウに頼まれれば動いてくれるだろう』という行動原理だったのではないかと思います。

 

 つまり本来存在してはならない新種のポケモンだったミュウツーは表に出られないので、洗脳された同胞達を救いたくても救えない。それ故、気の許せる人間に託すしかなかったのであり、一種の賭けだったのでしょう。

 

※結局、市長がしたかった事はなんなの?

 

A. 

 身体が不自由で人間の性能に限界を感じていた彼は、いかにもな人間のエゴとして生物として優れたポケモンの身体を人間に取り込ませ、その身体性能や超常能力を取り込んでしまおうと企んだ。だからといって自分だけポケモンと同化したのでは人間社会で居場所がなくなってしまうので、敢えてポケモンが人間同然に暮らせる街の土壌を長い時間をかけて作り、最終的にはライムシティ全市民をポケモン化してしまう計画だった(自分だけちゃっかりミュウツーという最強個体を独占しておいて)。と解釈しています。

 

 という訳で明日から字幕版の方を観に行ってきます。では。